2013年3月6日水曜日

◆「フッ化物洗口問題総合サイト」 

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2013年3月5日火曜日

◆ギャップを感じる 吉川市フッ化物応用協議会「報告書」 

★平成15年の「報告書」と大きな隔たり

春のともだち オオイヌノフグリ(市内で)

「報告書」の全文は、「資料」のページの 資料2,3,4 にあります。 
http://kodomonohatokenkou.blogspot.jp/p/blog-page_9048.html

 平成25年1月18日吉川市フッ化物応用協議会による「報告書」が市長に提出されました。
報告書は「フッ化物の応用」について、今後更に普及・啓発することが必要であるとし、水道水フロリデーションについては以下の3点を提言しています。

① 今後も、さまざまな機会を捉えて、積極的に正しい情報(有効性・安全性)を提供し、市民の理解を深める必要がある。

② 水道水フロリデーションの実施の判断は、自治体が行うものであるが、それまでの過程において、専門機関による支援や地域住民のコンセンサスが必要である。

③ 選択の余地を残すために、各家庭においてフッ化物を除去する装置について調査する。

水道水フロリデーションを推進する、ということを前提として、そのために何が必要かという提言です。 

 この報告書に先立って、
平成15年7月に、吉川市水道水フッ化物添加検討部会の報告書
「水道水にフッ化物を添加することについて」が出ています。
 この報告書は結論として以下のように提言しています。
 
結論
 検討部会は専門家からの講義を踏まえ、水道水へのフッ化物添加が、う蝕の予防に有効であるという認識を概ね得ましたが、安全性の面では共通の認識を得られませんでした。
 
 市民レベルでは水道水フッ化物添加についてほとんど周知がなく、今後市民の健康づくりのために、適切な情報提供を図りながら、市民とともに協議・研究を行っていくことが必要と考えます。

 厚生労働省は、自治体から技術支援要請があれば、住民等の理解等を前提に歯科保健の一環として支援するとの見解を出しておりますが、検討部会としては委員の共通認識を得られないことから、現段階として水道水にフッ化物を添加することについて時期尚早であると考えます。
  
 上に見るように、水道水フロリデーションについて、平成15年の「報告書」には 
“安全面で共通の認識が得られていない” “今後市民とともに協議・研究を行っていくことが必要”と提言されています。

  一方平成25年今回の「報告書」では、 
水道水フロリデーションの推進を前提にして、“どのようにして市民の合意を得るか”ということが提言されています。

 ここに大きな隔たりがあります。

 調べると、この2つの「報告書」の間にもう一つ「報告書」がありました。

 平成19年3月にフッ化物応用研究会が、「フッ化物の応用に関する調査研究報告書」を出しています。

 フッ化物応用研究会とは、平成18年2月に市役所内につくられた組織で、健康福祉部長を会長とし、健康増進課及び政策室の職員からなる研究会です。
要綱によると研究会の目的は“公衆衛生向上のために有効なフッ化物の応用を保健衛生の視点から調査研究し、市民の歯科保健向上に資することを目的とする。” とあります。
 
 この報告書の最後の部分に「まとめ」として次のように書かれています。
  
まとめ
 以上のように、水道水フロリデーション実施にあたっての課題と対応について整理してきたが、水道水フロリデーションは、市民のむし歯予防から、歯科保健向上へと繋げるための有効な方法であることから、市の歯科保健政策に位置付けし、積極的に取り組んでいくことが肝要である。
 
今後、導入スケジュールや費用面などいくつか検討を要する事項も残されているが、実施の政策決定をすることが必要であることをもって、報告とするものである。

 上の報告書で“水道水フロリデーション実施を政策決定することが必要” とかなり踏み込んだ提言がなされています。

このようにして、吉川市の水道水フロリデーション推進の軌道が敷かれたようです。

 平成15年の、医師・歯科医師等の専門家と多くの公募市民からなる「吉川市水道水フッ化物添加検討部会」の報告が、フェアなかたちで継承されていないことが大変残念です。

 平成15年の報告がありながら、市役所内の研究会で“実施の政策決定が必要”と提言し、それにそった方向で進められていくというのは、納得できないことです。
 
平成15年の報告にあるように、今後市民とともに協議・研究を行い、改めて水道水フロリデーションの是非について検討していくべきではないでしょうか。